生活習慣病とは

生活習慣病とは、健康にとって好ましくない生活習慣が原因となって発症・進行する病気の総称です。
代表的なものには、高血圧や糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症（痛風）、さらには肥満、動脈硬化などがあります。

これらは、治療せずにいると進行し、心筋梗塞や脳梗塞、腎不全などの、命にかかわる重篤な病気を引き起こすリスクがあるものです。
また、一部のがんにも生活習慣が関わっていると考えられています。

そうしたことから、日本人の死亡者数の3分の2は、生活習慣病に起因しているとも言われています。
生活習慣病は、初期には自覚症状がほとんどないため、こうしたリスクを軽減するためには、定期的な健診と生活習慣の見直しがとても大切です。

健康に悪影響を与える生活習慣

以下のような日常的な生活習慣が、知らず知らずのうちに体に負担をかけ、生活習慣病の原因となります。

  • 塩分・糖分・脂肪の多い食事
  • 野菜・果物不足
  • 不規則な食事時間（就寝前など）
  • 運動不足、座りがちな生活
  • 喫煙
  • 過度の飲酒
  • 睡眠不足、夜型の生活
  • ストレスの蓄積
  • 健康診断を受けない（早期発見の機会を逃す）

など

生活習慣病は「生活習慣を変えることで予防できる病気」です。日々の小さな積み重ねが、将来の大きな健康リスクを軽減してくれます。

生活習慣病と言われる疾患例

当院では、以下のような生活習慣病の診療・管理を行っています。

高血圧症

血圧が慢性的に高い状態。塩分の過剰摂取、肥満、ストレス、運動不足などが主な原因です。
血管に大きな負担をかけ、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。

高血圧症について詳しくはこちら

脂質異常症（高コレステロール血症など）

血液中のLDL（悪玉）コレステロールや中性脂肪が多すぎる、またはHDL（善玉）コレステロールが少ない状態です。肉類・揚げ物の食べ過ぎや、運動不足などが原因となります。

脂質異常症について
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糖尿病（2型）

インスリンの作用が低下し、血糖値が慢性的に高くなる病気です。過食や肥満、運動不足、ストレスなどが影響します。初期は無症状のことが多く、合併症に注意が必要です。

糖尿病について詳しくはこちら

高尿酸血症（痛風）

血中の尿酸が多くなる状態で、過剰なアルコール摂取やプリン体の多い食事（内臓、干物、ビールなど）が原因です。関節の激痛を伴う痛風発作を起こすことがあります。

高尿酸血症（痛風）について
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メタボリックシンドローム

内臓脂肪型肥満に加えて、高血圧・高血糖・脂質異常のいずれか2つ以上を併せ持つ状態を指します。心筋梗塞や脳梗塞といった動脈硬化性疾患のリスクが非常に高くなると考えられています。

生活習慣病を改善するには

生活習慣病の予防・改善には、以下のような生活習慣の見直しが効果的です。
当院では、患者様それぞれの生活環境や体質に合わせたアドバイスを行っています。

バランスのとれた食事

栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
塩分は1日6g未満を目標にし、野菜・海藻・果物・豆類を積極的に摂取することが大切です。腹八分目を意識し、間食や夜食は控えめに。

適度な運動習慣

ウォーキングや体操など、1日30分程度の有酸素運動を週3〜5回続けることで、肥満予防や血糖・血圧の改善に効果があります。
日常生活の中でも階段の使用や早歩きなどを意識しましょう。

禁煙

タバコには有害な化学物質が多数、含まれており、喫煙習慣は動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞だけでなく、がんのリスクも高めます。

飲酒は適量に

アルコールの飲みすぎは肝臓への負担や肥満、血圧上昇などを引き起こします。休肝日をつくる、量を決めるなど、自制が必要です。

質のよい睡眠

睡眠不足や不規則な生活は、血圧やホルモンバランスに悪影響を及ぼします。なるべく毎日同じ時間に寝起きし、睡眠時間を確保しましょう。

ストレス対策

過度なストレスは生活習慣病の大きな要因です。適度にリフレッシュし、自分に合ったストレス解消法を持つことが大切です。

定期的な健康診断

生活習慣病は初期には症状が出にくいため、健康診断を受けることで早期に異常を発見できます。当院では各種健康診断にも対応しております。

生活習慣病では、血圧や血糖値、コレステロール値、尿酸値などをコントロールし、重篤な病気を引き起こさないようにすることが治療の目的となります。
当院では、患者様それぞれの状態に合わせて、生活習慣改善の具体的な指導や、適切な薬物治療を行っていきます。
治療は長期にわたる場合もありますが、患者様と一緒、無理のない健康づくりをサポートしていきますので、生活習慣病の不安がある方は、お気軽にご相談ください。